和紅茶とは
「和紅茶」は日本国内で栽培・加工された国産紅茶の総称です。紅茶と言えば、インドやスリランカなどが有名な産地で、国内で生産されている紅茶は多くはありません。
歴史を紐解くと、明治時代には日本で紅茶の生産が行われていました。しかし、1971年の紅茶輸入自由化により、高品質な外国産の紅茶が手軽に楽しめるようになると、国産の紅茶は急激に衰退して、ほとんど姿を消してしまいます。「和紅茶」と検索すると、「まずい」といった評判も見られますが、これは、この時期に形成されたイメージに影響されているかもしれません。
それでも、一部の生産者による根気強い取り組みにより改良が重ねられ、90年代には「べにふうき」という紅茶用の品種が誕生しました。そこから少しずつ国内で紅茶を生産する取り組みが増えはじめ、その特有の香味が注目されはじめています。
和紅茶の香味・外国産紅茶との違い
和紅茶は生産者によって個性がありますが、全般的に苦味・渋味が少なく、ほんのり甘味があって飲みやすいと言われています。私は、ほんのりと緑茶に近い香味が感じられる印象を持っています。渋味が少ないので、砂糖やミルクを入れなくても美味しくいただけて、デザートやお菓子だけでなく、食事にもピッタリです。
和紅茶のカフェインは?
和紅茶も緑茶や外国産の紅茶と同様にカフェインが含まれます。お茶に含まれるカフェインの量は個体差があり、一概には言えませんが、農林水産省から目安が出ています。
- コーヒー 0.06 g/100 mL
- 紅茶 0.03 g/100 mL
- 煎茶 0.02 g/100 mL
和紅茶のカフェイン量は一般的な紅茶と同様に、コーヒーの半分ほどと言えそうです。
参考: 農林水産省 カフェインの過剰摂取について
おすすめの飲み方
外国産の紅茶に比べて渋味・コクが少ないので、無糖のストレートで飲むのがおすすめです。おいしい淹れ方は諸説あります。また、和紅茶と言っても性質は様々ですので、一概には言えません。まずは一般的な紅茶と同じように淹れてみてください。十分においしく頂けるはずです。
- 茶葉をポットに入れます。分量は1杯につきスプーン1杯が目安です。
- 熱湯を注ぎます。
- 2分蒸らしてカップに注ぎます。
こからお好みに合わせて茶葉の量やお湯の温度、蒸らし時間を調節して、ベストな淹れ方を探してみてください。
今回使用したのは、「べにふうき紅茶オータム」です。紅茶に適した品種「べにふうき」を秋に摘採して作った紅茶で、上品な甘味と華やかで爽やかな香味が楽しめました。お値段もお手頃で、和紅茶の入門にはぴったりの商品です。