フェンネルは、古くからその効果・効能が知られ、利用されてきたハーブの一つです。ヨーロッパでは、薬草として長年愛されてきたハーブで、様々な効果が期待されています。また、お料理のスパイスとしても用いられ、魚料理と相性が良いことから「魚のハーブ」と呼ばれたりもします。他にも、産後や授乳中の女性に好まれることから「母親のハーブ」、教会で清教徒たちが甘い種子を噛んでいたことから「教会のシード」とも呼ばれ、様々な名前で親しまれています。
フェンネルとは?
フェンネルティーは「フェンネル」という植物の種子を乾燥させて作ったハーブティー。
フェンネルは地中海沿岸が原産、セリ科の多年草植物です。古代エジプトや古代ギリシャのローマ時代から栽培され、歴史上最古の作物の一つと言われているそうです。和名は「ウイキョウ(茴香)」。
すっと伸びた細長い茎に、細かくふわふわとした細い葉が生い茂ります。葉や茎は明るい黄緑色で、夏になると茎の上に黄色い小さな花をたくさん咲かせます。
どんなハーブ?
・食後のお供に
インド料理店ではよくレジの横にカラフルな砂糖コーティングされたフェンネルシードが置かれています。インドでは食後に口臭予防の為にこの砂糖コーティングされたフェンネルを食べるそうです。
そのまま食べるのは少しハードルが高い気がしますが、ハーブティーを飲むようにするのは取り入れやすいのではないでしょうか。
フェンネルシードの良い香りと風味が口の中をすっきりさせてくれます。食後のガムの代わりに、栄養も豊富なフェンネルティーをおすすめします。
・食材としてお料理にも
フェンネルシードは、魚料理の臭み消しをはじめ、パン・菓子・お酒などの香り付けなど、さまざまな目的で使われています。また、カレー・ピクルス・ザワークラウト・スープなど大活躍。香気成分はアニスや八角などと同じ「アネトール」であり、独特な甘い香りを楽しむことができます。ホールタイプのフェンネルシードはプチプチとした食感も楽しめるのでおすすめです。
副作用について-飲みすぎに注意!-
体に良いからと言っても飲みすぎには注意が必要です。
大量摂取により便が緩くなる等、人によっては胃腸障害を起こす場合があります。胃腸に不安がある方は様子を見ながらの飲用をおすすめします。
また、飲みすぎてしまうことでかえってホルモンバランスを崩す恐れがあります。特に「てんかん」をもっている女性や妊婦さんは、お医者様と相談して取り入れるのが良いでしょう。
味、香りは?
フェンネルには、甘くスパイシーな個性的な香りがあります。
甘い香りと苦味が一つに溶けあった独特の芳香の主成分は、アネトールとフェネコン。
個性的な香りとは言え、ほんのり香る程度なので個人的には気になりませんでした。
また、このスパイシーな香りを持つフェンネルの種は、ハーブティー以外にもスパイスとしてお菓子や料理の香りづけにも用いられています。
基本的な飲み方
【ティーカップ1杯分の分量】
①小さじ1~1杯半程度をポットに入れます。
②沸かした熱湯を注ぎ、蓋をします。
③そのまま5分程浸出し、お好みの濃さになるまで待ちます。
ご注意:妊娠中の方や持病のある方は、事前に医師にご相談の上でお召し上がりいただくのが安心です。
☆ストレートでの飲み方ももちろんですが、独特な飲み口が苦手という方も…。カモミールやレモングラス、オレンジピールなどとブレンドしていただくと飲みやすくてオススメですよ。
お料理のスパイスにも
スパイスとして、魚のソテーやサラダにふりかけるのも簡単でおすすめです。
【簡単レシピ】
<お魚のフェンネルシード焼き>
1.魚は両面に塩を振り10分ほどおく。(サーモンや白身魚がオススメ!)
2.魚に小麦粉をまぶす。
3.フライパンにオリーブオイルを熱し、フェンネルシード小さじ1を入れて香りがでてきたら、小麦粉をまぶしたお魚をいれてこんがり焼く。
4.いい焼き色がついたら裏返して2分焼く。
最後にバターを加えるのも風味が増してオススメですよ!
<フェンネル風味のコンポート>
・梨orリンゴ 1個
・砂糖 大さじ4
・レモン汁 小さじ2
・フェンネルシード 小さじ1
・ワイン 100~300ml(赤でも白でも、みりんでも〇)
・水 300ml
全てお鍋に入れてことこと20分煮るだけ!
あとはそのまま粗熱がとれるまで置いておきます。
フェンネルはハーブティー以外にもスパイスとして大活躍のハーブです♪
ぜひお試しください。