季節の変わり目は体の不調が起こりやすいことが知られています。頭痛・めまい・肩こり・首痛・腰痛・眠気・倦怠感・不安感・集中力の低下等、その症状は人により様々です。このような症状は特に女性に多く6割以上を占めるそうで、年齢別では40代が最も多くなります。原因は寒暖差や気圧の変化、日照時間の変化による自律神経の乱れであることが、これまでの研究によりわかってきています。
原因は自律神経の乱れ
自律神経は心臓や胃腸の動きなど、体内の機能を調整するための神経です。「交感神経」と「副交感神経」に分かれていて、それぞれ体を活発に動かすとき、休めるときに働き、状況に応じて体の機能を調整しています。この自律神経が天気の影響を受けて乱れることで、様々な不調が起こります。自律神経の乱れはストレスや不規則な生活習慣もその原因となり、普段忙しくストレスを抱えている方は、特に注意が必要です。
ハーブティーによる毎日のセルフケア
病院に通うほどではないちょっとした不調のケアにハーブティーはいかがでしょうか。だれでも手軽に取り入れることができて、薬に頼らない毎日のセルフケアに最適です。嗅覚は自律神経やホルモンバランスを司る脳の視床下部に作用するため、香りは想像以上に、脳にダイレクトに届きます。香りに昔の記憶を呼び起こされることがあるのはこのためです。
季節の変わり目におすすめのハーブティー
不安感や緊張感が強い方は、就寝前などにハーブティーでリラックスする時間を作り、副交感神経を優位になるようにしてみてください。
パッションフラワー
ヨーロッパでは古くからリラックスしたムードをつくるハーブティーとして利用されてきました。不安や緊張を和らげ、気持ちを落ち着かせてくれると言われています。就寝前のおやすみティーとしてオススメです。
リンデン
リンデンフラワーは、心を落ち着かせ、懐かしいような少し甘い上品な香りが特徴のハーブティーです。すっきりとした後味で、消化を促進してくれるといわれ、食後のお茶にぴったりです。ストレス気味の方や緊張などで気持ちが高ぶっている時に飲むと落ち着くといわれています。
カモミール
カモミールは林檎のような香りで、心身をリラックスさせてくれるといわれています。緊張や精神的に疲れている方に、自然の力で安らぎの時間を演出してくれる優しいハーブです。
レモンバーム
爽やかな甘みとレモンに良く似た香り良いハーブ。この香りが気分を落ち着かせてくれるといわれています。成分もロズマリン酸というポリフェノール化合物を含んでいます。
フェンネル
古代ギリシャの医学者であるヒポクラテスや、古代ローマの植物学者たちも、フェンネルの成分に注目していました。「フェンネルを摘まないのはおろかだ」といわれるほどでした。エストロゲン様作用があることから、女性に人気のハーブといわれています。
ハーブティーの淹れ方
専用の茶器や特別な知識が無くても、普段お使いの急須で十分に楽しむことができます。カップ1杯につきスプーン1杯分ほどのハーブをポットに入れて熱湯を注ぎ、蓋をして3分程蒸らしてからカップに注ぎます。分量や蒸らし時間は大切ではありますが、そこまでこだわらなくても十分に楽しめます。